21番目の素敵な出逢い

2016年3月5日に開催された「21番目の素敵な出逢い」は、ダウン症や知的にハンディのある人の明るい笑顔と元気に輝いている姿に出逢えるスぺシャルイベントです。

3月21日は、国連が制定した「世界ダウン症の日」。

この「21」は、ダウン症の多くが、ヒトの細胞を構成する染色体のうち、21番目の染色体が通常より1本多いことに由来しています。

障がいについて理解を深めてほしいと企画を進めるなかで、9年前に公開された映画「筆子・その愛~天使のピアノ~」で、たくさんのダウン症などの障がいのある子たちと共演された常盤貴子さんに協力をお願いしたところ、出てくださることになりました。

会場は、京浜東北根岸線「新杉田」駅近くの杉田劇場。

入口前のホワイエには、書道の時間に子どもたちが一字ずつ書いた書を、担当の佐藤高翔先生が裏打ちし、つなげて台紙に貼り、看板をつくってくださいました。そして、美術のレッスンで子どもたちがつくった「ちぎり絵」も会場に彩りを添えてくれていました。写真下は美術担当の佐藤あかね先生。

書の21番目の素敵な出逢いちぎり絵

イベントは3部構成。
第1部 ダウン症のあるパフォーマーたちの演奏
第2部 演劇
第3部 トークショー

順番にご紹介します。

第1部

まず榊原俊輝くんのトランペット演奏から。曲は「虹の彼方に」「上を向いて歩こう」
切々とこころに響く音色で、俊輝くんは演奏しているときに「東北の被災地のことを思って演奏した」そうです。伴奏は、俊輝くんのおかあさんでジャズシンガーのEikoさん。

俊輝くん

2番手は内海隼吾の独唱。歌は「宇宙戦艦ヤマト」「見上げてごらん夜の星を」
「ヤマト」は初挑戦の歌でした。今まで歌ってきたバラード調とは違って、テンポも速く、むずかしかったのですが、本番では気持ちよさそうに歌っていました。伴奏は、増渕恵さん。

隼吾アップ

そして、最後は鈴木凜太朗くんのピアノ演奏。曲は「別れの曲」(ショパン)、「トロイメライ」(シューマン)。温かで、優しい音色に会場は聞き入っていました。

凜太朗くん 全体

3人の演奏のあと、それぞれのお母さんにも出てきてもらって、インタビュー。「練習は何が大変?」「どんなことを大事に子育てしました?」などなど、舞台転換ための5分ほどでしたが、母談義は、イベント終了後の会食でまた花開きました。

インタビュー

アンケートから

〇榊原くん:とてもペースメーカーを入れてるとは思えない力強い音でした。時々哀愁を帯びた音を出してドキッとさせられました。
内海くん:自由な表現方法にただただ聞きほれました。
鈴木くん:とても素晴らしい演奏に、涙が出ました。

〇皆さんの力強い演奏に鳥肌がたちました。

〇心臓や耳や手に障がいがある中でも、好きなことに熱中し、のびやかに自信を持って演奏されている姿が、ほほえましかったです。ピアノ「別れの曲」は音色が素晴らしかったです。

第2部

第2部は、ダウン症や知的ハンディのある14人を中心に、常盤貴子さん、女優の志甫真弓子(しほまゆこ)さんにも入っていただいての、演劇「21番目の素敵な出逢い 」でした。

今回、内海が脚本を書かせていただきました。 ダウン症や知的ハンディのある子たちにも生まれてくる意味がある、ということ伝えたい、と書いた脚本でした。
私の拙い脚本に、なんと、トークへの出演をお願いしていた常盤さんが演劇にも出てくださることになり、常盤さんが志甫さんを誘ってくださり、志甫さんのご主人であり、俳優の中山祐一朗さんが演出をしてくださり、さらには舞台監督に福澤諭志さんが入ってくださり・・・というご縁のの連鎖で、素敵な演劇になりました。

さて、ざっと内容をご紹介します。

幕があくと、そこは天国。赤ちゃんのこころたちが、おかあさんを探す旅にでるところ。

のんびりやのランとカンタの旅を心配した女神が、見守り役としてシュリとルウ(常盤さん、志甫さん)をつけて、送り出しました。

旅の始まりは、トリたち、風たちと出逢って、とても楽しげ。

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そこに突風が現れて、洪水に流され

突風

洪水

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

辿り着いたのは、奇妙な「あたたかな闇」のなか。

そこで、出逢ったのは、ちょっとふしぎないきものたち。

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旅の終わりに近づいた彼らに、女神から旅の真実が明かされ、ラストへと向かいます。

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ラストは、1部に出演した凜太朗くん、俊輝くんも友情出演し、会場のみなさんにも舞台に上がってもらい、「いのちの理由」を大合唱して盛り上がりました。

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アンケートから

〇ひとりひとりが精いっぱいの努力をして、この素晴らしいステージに仕上がったのだと思います。のびのびと演じている姿から、スタッフのみな様が目指しているものが伝わってきました。

〇個人個人の個性が、きっと予定通りの演劇の出来を数倍も上廻るような出来にしたんだろうなあと、トークショーのお二人の稽古の様子からのお話でわかりました。

〇笑い、そして最後は涙、涙…素晴らしい劇でした。

〇皆、個性的で生命力にあふれ、ひきこまれ感動しました。

〇それぞれの演技も素敵でしたが、カーテンコールで紹介に応えるパフォーマーの一人一人が今の生命一杯、輝いていました。

休憩をはさんで、第3部はトークショー。

はじめは、元宮城県知事で、NPO法人 ドリームエナジープロジェクト の特別顧問の浅野史郎氏と、常盤貴子さんのお二人での話し。何が普通で何が障がいなのか、というくだりで常盤さん「私も障がいあるんですよ。稽古の時間が守れないっていうのも、障がいですよね」と語る笑顔がステキでした。

途中から演劇を演出してくださった中山祐一朗さんと志甫真弓子さんが入っての4人トークでは、障がいのある子たちと初めて関わってみての感想などを話してくださいました。

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アンケートから

〇とても流れがよく、ひきこまれた。

〇常盤貴子さんの飾らないお人柄に感動しました。これからも応援し続けます。

〇アーティストを自認する人は、「障害者」といわれる人たち本来の自由な表現から学ぶべきだと常々感じているので、影響力のある人がそれを発信してくださって、ほんとうに心強かったです。また演出家が「知らなかったことが逆に彼らをのばした」というくだりはとても興味深く、そのことについてしっかり考えてみたいと思いました。

〇常盤さんの自然体、素敵です!

〇「障害者」っていう言葉に周囲が過敏になり過ぎている、ということを改めて感じました。いわゆる「障害者」も、ありのまま、当然の存在」として生きていくべきだと実感させられたトークショーでした。